シマアザミはキク科アザミ属の多年生草本。本項における和名と学名表記はYListに従う。

分類、分布と生育環境

トカラ列島、奄美群島以南の南西諸島の海岸沿いには、花が白色(まれに紅紫色)のシマアザミC. brevicauleが久米島を除く沖縄諸島以北に、シマアザミの変種で花が紫色のイリオモテアザミC. brevicaule var. irumtienseが久米島及び宮古島以西の先島諸島にそれぞれ生育する。

海岸の砂地や岩場、草地に多くみられ、大型の根生葉は羽状に裂け、刺状の鋸歯が目立つ。茎は直立し、高さ30–100 cm。上部で枝分かれする。茎の先端部に花柄を有する頭花を咲かせる。種子は風で散布される。

利用

若い葉や茎が食用に、ゴボウ状の根は食用や薬用とされてきた。

脚注

参考文献

  • 米倉浩司; 梶田忠 (2003年). “シマアザミ Cirsium brevicaule A.Gray”. BG Plants 和名-学名インデックス (YList). 2024年8月19日閲覧。
  • 米倉浩司; 梶田忠 (2003年). “イリオモテアザミ Cirsium brevicaule A.Gray var. irumtiense (Kitam.) Kitam.”. BG Plants 和名-学名インデックス (YList). 2024年8月19日閲覧。
  • 池原直樹「シマアザミ/イリオモテアザミ」『沖縄植物野外活用図鑑』 4巻《海辺の植物とシダ》、新星図書出版、1979年。 
  • 片野田逸郎『琉球弧・植物図鑑 from AMAMI』南方新社、2019年。ISBN 9784861244056。 
  • 辻貴志「沖縄県八重山郡小浜島の民俗植物学」(PDF)『民俗文化』第32号、1–53頁、2020年。https://kindai.repo.nii.ac.jp/record/21340/files/AN10068675-20201031-0298.pdf。2024年8月19日閲覧。 
  • 中西弘樹『フィールド版 日本の海岸植物図鑑』トンボ出版、2020年。ISBN 9784887162266。 
  • 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350。 

外部リンク

  • 国立科学博物館植物研究部 日本のアザミ(門田裕一)
    • シマアザミ
    • イリオモテアザミ
  • イリオモテアザミ(キク科) 西表島海沿いに生える植物 西表島図鑑

(食用・薬用に関する内容)

  • シマアザミについて (特非) 奄美機能性食品開発研究会
  • 奄美小噺 Vol6 奄美の知られざるスーパーフード!シマアザミ BLATRA
  • 奄美の伝統食材“シマアザミ”から 生まれた健康食品「向春草」(鹿児島県) 美容・健康業界の最新ニュースサイト DIET&BEAUTY
  • シマアザミ 亜熱帯生物資源データベース
  • アザミの季節到来、食べられる野草・山菜!! 西表島 ワイルドジャーニー

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