井川館(いがわやかた)、または井川城(いがわじょう)は、長野県松本市井川城(地名)にあった信濃国守護・小笠原氏の館(日本の城、平城)。「小笠原氏城跡」として林城と共に国の史跡に指定されている。
概要
1334年(建武元年)に小笠原貞宗が信濃国守護に就任し、伊那郡松尾(現在の長野県飯田市)から信濃府中(現在の松本市)に住まいを移す際に築城された。
水が豊富で一帯が「井川」と呼ばれていたため井川城となった。後に林城や館町を造営したため、こちらは支城となった。
安土桃山時代以前は、地方武士の城館は質素なつくりであったため、遺構もほとんど発見されず、田畑の隙間に城郭の跡が残されているだけであり、それも宅地化により徐々に失われつつある。
「松本市特別史跡」(国の特別史跡ではない)に指定されていたが、2017年(平成29年)に解除され、林城と共に国の史跡に指定された。案内看板はあるものの、田んぼの真ん中にあるためたどり着きにくい。
交通
鉄道
- JR篠ノ井線(中央線) 松本駅。
アルピコ交通(通称・松本電鉄)上高地線西松本駅。
路線バス
- 中条バス停(ぐるっとまつもとバス)
- 山形線、南部循環線、空港・今井線、大久保工場団地線。
道路
- 県道297号
- 国道19号
脚注
関連項目
- 林城
- 船山守護所‐中先代の乱(青沼合戦)の際には井川館ではなく、船山守護所(現在の千曲市)が襲撃されたと記録(市河家文書)にある。
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