本項では、イギリスのヴォスパー社またはヴォスパー・ソーニクロフト社が開発した輸出用フリゲート/コルベットについて述べる。

概要

ヴォスパー社 (Vosper & Company) は、旧イギリス植民地を含む開発途上国への艦船輸出事業に期待して、1960年8月には政府から後援を受けるための交渉に着手していた。設計はヴィッカース社と共同で行われた。

Mk.1
175フィート (53 m)級のコルベットで、モジュール化設計により、汎用型と魚雷艇型、練習艦型と哨戒艦型がファミリー化されて提示されていた。
  • クロマンツェ級 -  ガーナ海軍
  • トブルク -  リビア海軍
Mk.2
Mk.1と同大だが、より精巧な設計となっている。1962年にはガスタービンエンジン搭載型がカナダ海軍に売り込まれたが、成約には至らなかった。
Mk.3
より大型の202フィート (62 m)級のコルベット。
  • ドリナ級 -  ナイジェリア海軍
Mk.5
新規設計のガスタービンエンジン搭載型高速フリゲート。
  • サーム級 - イラン帝国
Mk.7
Mk.5と同系列で、やや大型化した設計であった。
  • ダット・アサワリ -  リビア海軍
Mk.9
Mk.3よりわずかに大型化したコルベット。
  • エリンミ級 -  ナイジェリア海軍
Mk.10
Mk.5, 7と同系列で、更に大型化・装備強化を図った設計であった。
  • ニテロイ級 -  ブラジル海軍

また、特にMk.5, 7は、CVA-01級航空母艦の計画中止に伴う汎用フリゲートの検討を進めていたイギリス海軍にも影響を与え、後に同系列の設計による21型フリゲートが建造された。

その後、第2世代としてヴィジランス型(Vigilance class)も開発され、オマーン海軍がカヒル級コルベットとして採用した。

出典

参考文献

  • Friedman, Norman (2012). British Destroyers & Frigates - The Second World War & After. Naval Institute Press. ISBN 978-1591149545 
  • Gardiner, Robert (1996). Conway's All the World's Fighting Ships 1947-1995. Naval Institute Press. ISBN 978-1557501325 

関連項目

  • MEKO型フリゲート - ドイツのブローム・ウント・フォスが設計した輸出用フリゲート / コルベット。
  • ヴィタ型高速戦闘艇

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