オードナンス QF 20 ポンド砲(または20ポンダーまたは20ポンド砲)は、イギリスの84mm戦車砲である。
概要
1948年に17ポンド砲の後継として制式採用された。Mk.1はカウンターウエイト、Mk.2はエバキュエーターを装着している。センチュリオン Mk.3-Mk.8とFV4101 チャリオティアに搭載された他、スイスのPz.58戦車の先行製作型にも装備された。
砲身長は66.7口径で、弾種はAPCBC-T(仮帽付被帽付徹甲弾)・APDS-T(装弾筒付徹甲弾)・榴弾・キャニスター弾が選べる。装甲貫徹力は射距離1,000mで撃角60度の場合、APCBC-T(砲口初速:1,020m/s)は210mm、APDS-T(砲口初速:1,465m/s)は287mmだった。だが、欧州での戦車戦(交戦距離1,200m以内)を想定していたため、センチュリオン Mk.5を導入したイスラエルでは遠距離での命中精度が問題視された。
また、1954年に登場して各国へ広まった51口径105mmライフル砲L7は、本砲の砲身口径を削肉拡張して開発されている。
脚注
注釈
出典
- Dunstan, Simon. Centurion Universal Tank 1943-2003, Oxford: Osprey Publishing, 2003. ISBN 1-84176-387-X.
- Ogorkiewicz, Richard. Technology of Tanks, London: Jane's Information Group, Ltd., 1991. ISBN 0-7106-0595-1.
- Pugh, Stevenson (1962). Fighting Vehicles and Weapons of the Modern British Army. Macdonald & Co. (Publishers), Ltd
関連項目
- 戦車砲
- オードナンス QF 17ポンド砲
- 90mm戦車砲 (アメリカ)
- ロイヤル・オードナンス L7 105mm砲



