チケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』(英: Tickets to My Downfall)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、マシン・ガン・ケリーの5作目のスタジオ・アルバム。2020年9月25日にバッド・ボーイ・レコード、インタースコープ・レコードからリリースされた。これまでのヒップホップ・サウンドとは打って変わり、ポップ・パンク・アルバムとなっている。

背景

マシン・ガン・ケリー (本名コールソン・ベイカー) は、2020年までに4枚のスタジオ・アルバムをリリースしていた。その4枚のスタジオ・アルバムはヒップホップスタイルであったが、2010年代の終わり頃、ベイカーは方向性をロックスタイルに変え始めた。2019年、ベイカーはアメリカのバンド、モトリー・クルーの伝記映画『ザ・ダート』に出演し、ドラマーのトミー・リーを演じた。同年、ベイカーは4枚目のスタジオ・アルバム『Hotel Diablo』をリリースし、ヤングブラッドとブリンク 182のドラマー、トラヴィス・バーカーとのコラボ曲「I Think I'm Okay」をアルバムの最後に選択した。この曲はシングルカットされて人気を博し、年末のBillboard US Hot Rock Songsで最高位8位を記録し、アメリカではプラチナに認定された。

自身のロックスタイルをさらに探求したいと考えていたベイカーは、レコーディング・スタジオでバーカーと一緒にセッションする日を決め、「Bloody Valentine」を作成、レコーディングを行った。このセッションに手ごたえを感じたベイカーは、2ヶ月間、2人でスタジオ・アルバム全体の共同制作をバーカーに依頼し、バーカーはそれを了承した。ベイカーはこのアルバム制作のことを非公式に「無題のポップ・パンク・プロジェクト (the untitled pop punk project)」と呼んでいた。アルバムはベイカーがヴォーカルとギターを担当し、バーカーがドラムとアルバム全体のプロデューサーとして参加している。

他にもザ・ユーズドのバート・マクラッケン、「Forget Me Too」ではホールジー、「My Ex's Best Friend」ではブラックベア、グッディ・グレース、モッド・サン、トリッピー・レッド、ヤング・サグ、ヤングブラッドが参加している。マクラッケンやヤングブラッドとのコラボレーションはオリジナル版には収録されず、4日後に発売されたデラックス・エディション『Sold Out』に収録された。

マクラッケンとヤングブラッドのコラボ曲「Body Bag」は、フォール・アウト・ボーイが2005年にリリースしたシングル「Dance, Dance」に酷似しているとの声が上がり、同曲の使用にはフォール・アウト・ボーイからの許可が必要であった。メンバーのピート・ウェンツとパトリック・スタンプはリリースのわずか1日前に使用を許可した。また、同作は当初「Times of My Life」というタイトルの曲で締めくくられる予定だったが、フックがトム・ペティの曲に酷似していると感じたペティの遺族から同曲の使用許可を得ることができなかったと言及している。

プロモーション

ベイカーは2019年後半と2020年初頭に本作の予告編を公開した後、2020年初頭に本作をリリースする予定だった。しかし、新型コロナウイルスの世界的流行により、アルバムのリリース計画が遅れた 。ベイカーはロックダウン中の時間を利用して「LockdownSessions」と題したライヴストリーミングを配信し、パラモアの「Misery Business」のカヴァーを披露した。また、マリリン・マンソンのリクエストにより、同ライヴストリーミングでリアーナの「Love on the Brain」のカヴァーを披露した。この2曲は共に本作のターゲット・エディションのボーナストラックとして収録された。

2020年5月1日、リリースに先駆け先行シングル「Bloody Valentine」をリリース。8月上旬の時点で、同曲のYouTube再生回数は3,000万回を超えた。しかし、ベイカーは本作のリリースを2020年夏に延期することを発表した。2枚目のシングル「Concert for Aliens」を全米放送のグッド・モーニング・アメリカで披露し、その後8月5日にリリース。 その1週間後に同曲のミュージック・ビデオが公開された。8月7日にはブラックベアを客演に迎えた3枚目のシングル「My Ex's Best Friend」がリリースされ、Billboard Hot 100で最高位28位を記録している。

9月7日、アルバムのアートワークと収録曲が発表された。しかし、その日のうちにアルバムのアートワーク (男が倒れている画像) はベイカーが知らないうちに、法的に使用する権利のない写真を忠実に再現にしたものであることが判明した。ベイカーは謝罪し、新しいアルバムアートワークを作成すると発表した。

9月25日、本作をリリースし、10月1日にはアルバム全曲のライブストリームが配信された。 9月29日には、新曲4曲とパラモアの「Misery Business」のカヴァー、「Bloody Valentine」のアコースティック版を収録したデラックス・エディション ("ソールド・アウト"・エディション) がリリースされた。同時に、「Drunk Face」のミュージック・ビデオも公開された。

11月22日、ベイカーは本作をミュージカル映画にすることを発表した。公開予定は2021年1月15日。

売上

本作は、リリース初週に12.6万枚を売り上げ、本国アメリカのBillboard 200で初登場1位を獲得した。これはマシン・ガン・ケリーにとって初の全米1位を獲得した作品となった。これは前作、『Hotel Diablo』 (2019年) の約3倍の初週売り上げである。

収録曲

補足

  • 収録曲は「WWIII」を除いて、全て小文字で記載されている。
  • ^[a] 共同プロデューサーを指す。
  • ^[b] 追加されたプロデューサーを指す。
  • 「All I Know」では、オペレーション・アイヴィーが1989年にリリースした「Knowledge」を一部収録している。

チャート

脚注


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ミーガン・フォックス、恋人マシン・ガン・ケリーのプレゼンターを務める【AMA2020】 FRONTROW

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マシン・ガン・ケリー、タトゥーでニューAL発表&新曲「papercuts」本日リリース BARKS

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